付録1 インターネットの基礎

付録1では、インターネットの基礎を解説します。

 付1.1 インターネットの仕組み

 付1.2 プロバイダと通信会社

 付1.3 IPアドレス

 付1.4 MACアドレス

 付1.5 IPアドレスとMACアドレスの役割(情報の届け方)

 付1.6 ドメインネーム

 付1.7 情報やサービスを提供するサーバの種類

 付1.8 DNSサーバ

 付1.9 DHCPサーバ

 

付1.1 インターネットの仕組み

インターネットとは、TCP/IPというプロトコル(通信規約)を使って構築された世界的な分散型のネットワークです。インターネット全体を管理する組織はなく、インターネットに接続している各ネットワークがそれぞれのユーザやサーバ、サービスを管理しているオープンシステムです。

インターネットは、個人や会社、学校などがそれぞれ契約しているプロバイダを経て世界中のネットワークに接続されています。そして電子メールを利用したり、ホームページを閲覧したりするためのサーバと呼ばれるコンピュータが世界中に接続されています。

ネットワークは相互にルータと呼ばれる機器で接続されています。ルータは隣接するネットワークから受け取った情報の宛先を読み取り、次の中継地点へと案内する役割を持っています。

ルータに接続されているコンピュータには、一台一台、IPアドレスと呼ばれている固定の番号が振られており、情報をやりとりする場合の住所の役割を果たしています。

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付1.2 プロバイダと通信会社

個人のパソコンやテレビをインターネットに接続する場合、プロバイダという常時インターネットに接続している企業と、光回線などインターネット回線を提供する通信会社と契約する必要があります。

プロバイダはISP(インターネットサービスプロバイダ)といいます。

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付1.3 IPアドレス

IPアドレスとは、IPネットワークに接続されたコンピュータなどに割り振られる認識番号のことでネットワーク上の住所のようなものです。

IPアドレスはコンピュータ内部では2進数で処理されることから、32ビットの整数値で表されます。しかし2進数では分かりにくいため、32ビットの整数値を8ビットずつに4分割して10進数で表します。

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付1.4 MACアドレス

MAC(Media Access Control)アドレスは、どのネットワークに所属していても変わることがないネットワーク機器(パソコン、ルータなど)固有の識別番号です。

IPアドレスが送り先の住所だとすると、MACアドレスは人の名前に例えられます。「渋谷区神南2-2-1」(IPアドレス)に住む「向上委 太郎」(MACアドレス)さんが、転居して住所が変わっても名前は変わらないように、ネットワーク機器のIPアドレスは変わってもMACアドレスは変わりません。

IPアドレスとMACアドレスの役割は付1.5を参照してください。